毒物判別能力と感度
指テストの方法
指テストの活用
Oリングテストとの比較
足の長短測定との比較
毒物判別のルーツ:磁気バランステクニック
指テスト以外の方法
毒物判別能力と感度
ある物質が生体に有害か無害か。それを判別する能力は人間誰にでも潜在的にあります。それは動物が持っている毒性や敵を見分けたりする本能的能力と同質のものです。
毒性といってもフグやキノコの毒や青酸カリなどの猛毒ではなく、動植物が護身の為に分泌している毒性の中でも弱いものを指します。英語で毒といえばpoisonを連想しますが、自然界にある毒素としてtoxinの方を指すといえると思います。
人間も動物ですから、毒などの有害物質を見たり触れたりした時や、敵と遭遇した時に、脳は身の危険を感じると共に回避策を決めることに集中する余り、平常時に全身の骨格を維持する筋支配が減弱してしまい、筋力が脱力する現象が起こるようです。その際、姿勢維持筋の脱力は背骨をねじる影響として現れる結果、背を丸くさせる現象としても知られています。
例えば腰が抜けるという現象は、親の死亡通知を受け取った瞬間など強いショックを受けた時に、脳がパニックを起こすと共に全身が脱力してしまうことによると考えられます。
またカイロプラクティックの診断法としてチャレンジという方法があります。これは矯正する前に矯正しようとする方向に指で圧を加えた時、患者様の腕の力が弱まったり両足の長さに差が出たら、その方向への矯正を脳が拒絶しており誤った方向であると判断するというものです。この診断法も、生体が身の危険を感じた時脱力してしまうと言う反射を利用しているのです。チャレンジの代表的な方法としてOリングテストがあります。
人や動物にはこう言う回路が仕組まれているので、ある物質に接触したら筋力が低下したとすると、その物質は「脳が拒絶しがる有害物質である」ということになります。
しかし現代の我々は、既に様々な有害物質に体が包囲されてしまっているので、新たな有害物質を感じ取る感度が出せないのです。
これを通信における信号対雑音比(SN比)の考え方で言えば、雑音(Noise)が強過ぎて検出しようとする信号(Signal)が埋もれてしまい、判別できない例に相当します。
決して、大脳が発達したために、毒を判別する動物的な感覚が退化してしまった訳ではありません。
当院で頭蓋骨矯正をして、生活環境の中から衣食住に溢れる有害物質を減少させていただくと、まるで雑音が激減して信号が識別できるようになる譬えの様に、有害物質に手を触れたり凝視した瞬間に,全身の筋力が反射的に減弱する現象を、「指テスト」方法などではっきりと自覚できるようになります。勿論訓練が必要ですが・・・。
指テストの方法
筋力が減弱する現象を捕らえる方法として、私は「指テスト」と名付けた方法を考案し、日常的に活用できるようになりました。
最近ではこの方法をバランスを回復されてきた患者様に公開して、訓練していただいております。私の家内は勿論、何人かの若い患者様が、徐々に判別できるようになってきて生活環境の改善に活用されています。
手 順
1.準備;利き手と反対側の手(テスト手)を、上の写真のようにセットします。
a.人差し指を立てて、背側に軽く伸展(反ら)します。(示指伸筋の反応を利用する)
b.中指・薬指・小指に親指を当てて、四指の先端を揃えることによって互いに固定します。
2.基準;利き手に何も持たない状態で、人差し指と中指の間にある皮膚の張り具合を、テスト前の基準として記憶しておきます。
3.テスト;利き手に検査したい試料を握り締めるか、手の平全体で試料の表面に触れます。試料を凝視しても構いません。
この瞬間、テスト手の人差し指(示指)と、中指の付け根の軟部組織において、
・反り加減が弛んで立ちにくい
・震えを感じる
・力が抜ける感じがする
などがした場合は、その品物の染色や素材そのものに有害性があることを意味します。
もし、基準の時の感じと変化がない場合は、その品物は無害かもしれません。
※だだし感度が低いか不慣れな場合は、有害なのに感じ取れていない可能性があります。
※握りながら凝視すると、より強く反応を感じ取れます。
※テスト感度を上げるには、兎に角有害なものを検出したら中和するか撤去して、少しでも環境を無害化し続けることと、日常的に指テストをトライして、人差し指の付け根の組織が変化する感覚を磨くことです。
指テストの活用
指テストを訓練して体得すると次のように活用できます。
1.有害物質の識別
スーパーなどの衣類や食品売場で、サンプルに触れるか凝視しながら指テストをすれば、有害色素を使っている衣類や、天然毒(アク)や化学物質害を含んでいる食品を判別できるようになります。その結果、無害で穏やかな物だけを識別して購入できるようになれます。
応用として、食品や包丁やふきんなどを見つめるだけで、細菌が繁殖していたり腐敗している状況を識別したりできます。O157の感染源を特定したりするのに役立つかも知れません。
また環境汚染の判別にも役立ちます。例えば農薬で汚染されている森林地帯や土壌、化学物質などで汚染されて港湾や河川、放射線に汚染された施設などを見るだけで識別したりすることもできます。
また住宅展示場などで、室内を見渡すだけで化学刺激を発する建材を使用している住宅や部材を識別したり、無害な建材を特定することができます。輸入住宅展示場に行くと国産住宅展示場よりずっと材質が無害であることが分かります。
同様に賃貸物件や中古物件を選ぶ時に、有害性の感じ方が少ない物件を選べれば、入居後有害な物件より健康に過ごせることになる筈です。
こうした判別は実際に現場にいなくても、テレビやパンフレットの写真の画像などを見るだけでも識別できます。リフォーム例を紹介する番組などを見ていると、毎回「改造前の方が古くても無害で体に良かったのに・・・」と思ってしまいます。
指テストを駆使して矯正に活用してきた結果、お客様の顔写真を見せて戴くだけで、顎や後頭部の歪みの有無やその角度も感じ取れる段階に至れたのです。
2.無害化できる素材の発見
食材や品物に触るか見て指テストで指が倒れて有害性が識別できたとして、これを無害化できる素材をもし同時に触れたり見たりできたとすると、指テストの指が立ちます。効果が無い素材に触ったり見ても、倒れた指に何の変化も起きません。
この反射を利用すれば、指が倒れてしまう有害物を手にして、それを無害化・解毒するかも知れない様々な素材に触れたり見たりを繰り返してゆくと、そのうちに指が立つ素材に辿り着くことがあります。これはその素材が有害物を無害化してくれることを意味しているのです。つまりその有害物の無害化または解毒素材を発見したことになります。
天然毒(アク)があるお茶に触れて指が倒れている時に、メープルシロップの入った瓶や竹の箸に触れるか見ると指が立つ筈です。この反応からお茶の毒性をメープルシロップか竹材が解毒してくれることが分かるのです。電子レンジで1・2分間チンした水道水を入れたコップを持つと指が強く倒れる筈です。この場合は様々な素材でチェックしましたが、未だに無害化できる素材は見つからないのです。
野生動物の中でも定期的にオウムが河岸の土を食べに来る例や、チンパンジーが湖岸の岩をなめに来る例がありますが、オウムやチンパンジーは食べ物に含まれていた毒性を、土や岩に含まれる或る成分が打ち消してくれることを、上記の能力で感じ取れているのだと思います。
3.生体の神経バランスの良否診断
人や動物の顔や腹などの皮膚に触れたり凝視すれば、神経作用の異常が識別できるようになれます。特に人の顔を見て、もし指が倒れればその人の健康状態は良くないことが分かります。また腹を見て指テストが反応すれば、その人の腹は有害な食品の害に痛めつけられている事が分かります。顔の左半分、左腕、左足を見ると指が立たなくなる反応がある場合は、6項の歯の異常の判別において、左側の或る歯の歯髄から左三叉神経過敏の状態が起こっていることを示唆しています。
応用として、生体の全体から元気が無い所を特定することができます。例えば樹木において枯れそうになっている枝や、牧場で飼育されている家畜の健康状態、炎症を起こしているネコの足関節などが見つめながら指テストするだけで分かります。
4.薬剤の適量の判別
胃腸内部に化学刺激がある為に腹部に指テスト反応がある場合、陀羅尼助丸(ダラスケ)を何粒飲んだらよいか、適量を判別することができます。本来は被害者を仰向けで寝かせて、腹に小容器を乗せて、そこにダラスケを10粒最初に入れます。この時の両足の長さを比較します。左右の踵の位置に差があれば10粒では不足であることを意味します。そこへ10粒ずつ足して行き、両足が揃う量を求めます。揃った時の量が、被害者が必要としているダラスケの適量なのです。しかしこの方法は能率が悪いので実用的ではありません。
実は指テストで簡単に判別できるのです。被害者(他人でも自分でもよい)の腹に触るか見つめながら、心で「10粒、20粒、・・・」と問い掛けながら指テストの反応の変化を感じ取ります。指が一番起きた時の量が適量として判別できるのです。
一般の薬を服用する場合も、指テストで量を増やしながら問い掛けてゆき、もし指が立ったらその量を体が摂取したがっているのです。もし増やす程指に力が抜けて倒れてしまう場合は、体はその薬を飲むことを拒絶していることを意味します。
5.神経経路のトレース(追跡)
神経作用の異常がある部位に触れると指テストで反応を感じ取れます。皮膚の異常や神経圧迫などで神経伝達に異常が有る場合、その部位に利き手の人差し指を当て、反対の手で指テストをすると、神経が弱まっている状況を感じる事ができます。また指テストで倒れるポイントを辿って追跡して行けば、神経圧迫を起こしている神経根の場所を特定することもできます。
6.神経過敏の歯の識別
歯の金冠を順に凝視したり、中に歯根部がある頬の部位を、奥歯から手前に順に指先で触れながら指テストをした時に、もし反応する歯がある場合、その場所の歯の金冠が高過ぎて噛み合わせが悪く、三叉神経が過敏になってしまっていることが判別できます。
またその神経症の強さを1000、2000、3000、・・・と問いかけながら指テストすると、ある数値で指が一番立つ場合があれば、その数値に相当する強さの症状が起こっていることを意味します。もし歯科医でその歯の金冠を削って戴いた場合、切削後にその歯の神経症の強さを指テストで再確認した時、0(ゼロ)であれば切削が充分であったので神経症が消失したことになります。もしまだ或る数値を感じたらまだ切削が十分でないことを意味しています。
7,電磁波や大気汚染の程度の識別
特定の物質を見つめずに場の良否を指テストすると電磁波や大地の圧電現象の強弱に応じて反応を感じる事ができます。また空気を吸った時に指テストすると大気の有害性をテストする事ができます。
また有害な光源もその光を見ながら指テストすれば識別できます。溶接の光は勿論、紫外線ランプ、キセノンヘッドライト(ディスチャージヘッドライト)、プラズマディスプレイ方式テレビ、特定メーカーのブラウン管・CRT等の光を見ると有害反応を感知できます。
注意.頭蓋骨に歪みがなくバランスが良い人は、有害試料に触れたり見たりした時に指が立たなくなる反応ははっきり実感でき筈です。
しかし既に強く食毒に侵され有害物に囲まれていると、何の試料にも触れない基準の時でも指がしっかり立たないので、有害試料に触れても立ち方に差が感じられ難いので「有害」「無害」の差は残念ながら判別できないと思います。
また頭蓋骨に歪みがある人も指の立ち方に差が出にくいので、有害な試料に触れても、違いが僅かしか感じられず有害か無害か判別は難しい筈です。
指テストができるようになるには、頭蓋骨に歪みがある人は当院の頭蓋骨矯正で歪みを取る事が先決です。歪みが無い人なら食害や環境害被害をできるだけ低減すれば、徐々に有害試料に触れたり見た際の指の倒れ方が大きくなってくるので訓練と共に判別の感度が上がってくると思います。
尚、占いや賭の予想には利用できません。
Oリングテストとの比較
この方法の原理は「O(オー)リングテスト」と同じです。
Oリングテストは2人で行います。一人目が、利き手で被テスト物質に触れながら、反対の手で母指と示指(または小指)で力強く輪を作ります。もう1人がその輪に、左右の手の母指と示指で作った輪をからめて、力一杯その輪を開く行為をします。何も触れない時と、被テスト物質に触れた時とで、引き開く力が減弱するかどうかで有害性を判別する訳です。
つまり2人で行う必要があることと、はっきりと判別するには2人共バランスが良く感度が高い状態にある必要性があるので、2人が頭蓋骨矯正と有害物質の排除を励行していなければなりません。普通は2人共感度が悪いので、試してもはっきりした判別がでず、気のせいや先入観が働いてしまい、実用性に乏しいのが現実です。従って普及していません。
しかし「指テスト」なら、矯正と対策を施して感度が上がっている人であれば、1人でどこででも、余り目立たずにテストを行える利便性があります。
足の長短測定との比較
この人差し指の立ち方が変わる反射は、代表筋として示指伸筋(人差し指を後方に反らせて立てる筋肉)という骨格筋を利用したものですが、このような筋反射はカイロプラクティック診断において色々活用されています。
例えば全身の筋バランスを端的に診断するのに、足の長短測定があります。頭蓋骨の歪みや背骨の歪みをお持ちの方は、仰向けかうつ伏せで寝ると両足の長さは揃わず、どちらかが短くなって見えます。これは左右の足の長さは同じなのに、背骨の左右の姿勢維持筋が、自律神経のアンバランスで緊張が左右非対称に働いてしまう結果、骨盤が傾き左右のどちらかが頭方に挙上してしまうのです。骨盤に股関節で接続している左右の脚の内、骨盤が挙上した側の脚も頭方に挙がってしまい踵も挙上して反対側の踵に比べて短く見えてしまう現象です。
もしズレを起こしている背骨を矯正する前に、矯正したい方向に指先で軽くこする(ティシュープルする)と、その方向が体に取って歓迎する方向なら、瞬間だけ足が揃う反射が起きます。この方法をチャレンジと呼び、カイロプラクティックでは診断に良く用いられています。
毒物判別のルーツ:磁気バランステクニック
その時に腹部などに毒物を乗せたりすると、生体がそれを嫌がって身をよじるために、片足側が引き上げられて短足を生ずる現象があります。また薬で試した場合、適量を乗せると両足が揃ってしまう現象が起こります。この反射を磁石で顕著にさせる方法としてファイファー博士の磁気バランステクニックが知られています。
これらの足の長短測定を利用した方法は、被テスト者つまり患者の足を利用していますので、術者はチャレンジの度に足を診に行く不自由が強いられます。しかし術者が指テストを行うことができれば、チャレンジをする術者自身の手で診断することができるわけで、チャレンジ直後の反応を逃すことなく、施術能率を格段に向上することができます。
指テスト以外の方法
指ではなかなか有害性を感じ取れない場合は、次の2つの方法を試して下さい。
1.背を反らせる方法
立って背を後ろに反らせて下さい。顔も限界まで後方に反らします。
手に何も試料を持たない時に反らせて、天井にやっと見える位置の目印を記憶しておき、ここを基準とします。
次に試料を手に持った時に反らせて、天井を見ます。同じ目印まで見られれば「無害」。手前までしか反らせられない場合は「有害」と判定できます。
2.片足を伸ばしたまま前に挙げる方法
片足立ちして、反対の片足を伸ばしたまま前方に挙げて下さい。
手に何も試料を持たない時に挙上して、つま先の位置に見える床の目印を記憶しておき、ここを基準とします。
次に試料を手に持った時に挙上して、床を見ます。同じ目印までつま先が挙がれば「無害」。足が挙がりにくく、手前の低い所までしか挙がらない場合は「有害」と判定します。しかも挙がらない程度が強い程有害性は高いと言えます。
※しかしいずれも動作が大きいので、売場などでは不審に思われますので使えないでしょうが・・・。
3.院長が活用している他の方法
私(院長)の手は右利きなので、反対の左手を指テストに使います。しかし施術で両手を使っている最中は左手で指テストができません。そこで両手が塞がっている時は、示指を立てる動作の代わりに噛み締める動作で咬筋の力の入り具合の違いで有害と無害の判定や矯正の方向が有効か無効かなどの判定を行っています。
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