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玄米で健康

 日本は温暖で降雨量が多く、肥沃な土壌の国です。弥生時代から稲作を中心に多彩な農作物を食して来た民族だそうです。

 しかし日本は幕末以来、食も西欧化させる政策を取ってしまいました。
 清国がアヘン戦争で英国等に敗戦した事から、日本は西欧諸国の驚異に対して開国して西欧化を進めました。食においても、幕末から肉や牛乳を食す事で西洋人のような頑強な体格になれると錯覚して、パン中心の洋食を奨励するような政策を取りました。一方で、古来の米中心の和食を軽く見るようになってしまったのです。西欧と戦争をしたのは中国なのに、巨大な中国は中国料理を変えず、西欧の影響を全く受けませんでした。

 ヨーロッパは寒冷で乾燥した痩せた土地ですので、食生活は小麦中心の貧しいものでした。(小麦は寒冷で乾燥した土地に合っているそうです。その証拠に日本では梅雨がない北海道でしか生産が向かないようです。)
 そこでヨーロッパでは、冬に人の食を確保する為に、人と同じ物を食べる豚を秋に処分したそうです。(養育期間と餌は、牛の場合30ヶ月で牧草に対して、豚の場合6ヶ月で穀物だそうです。)
 そして豚肉を薫製にしてハムやソーセージなどの保存食にする事で、パン食では不充分な食量を補っていたようです。
 また国によっては牛乳をチーズにして保存するなどして、主食不足を補っていたようです。その結果酪農中心の肉食文化になってしまったのでしょう。

 欧米では小麦は粉にしてパンやパスタにする文化です。
 小麦や畑作で干魃や天候不順などで生育がすぐに左右されてしまい、生産量が不安定なようです。
 同時に動物相手の狩猟民族は、民族や国の間での戦争や個人間の闘争が多かったのではないでしょうか。またそんな攻撃的な歴史が筋骨格を鍛える多様なスポーツを発達させたのでしょう。
 また肉や乳製品を使った限られた食材を使わざるを得なかった食文化を、美味しく多様化させる為に、香辛料や嗜好品や食料や材料を求めて西欧諸国はアフリカ、アメリカ、アジアにまで航海して植民地政策やプランテーションを展開したのではないかと想像できます。中南米からサトウキビやコーヒー豆、セイロンから紅茶、マレーシアからゴム、アメリカから綿花や煙草など・・・。

 開国後の日本人は、西欧諸国の文化に触れると、進んだ文化と強靱な体格に憧れて、西洋食文化に変えようと誤った政策に暴走してしまったと言えそうです。
 また終戦後の飢えと栄養失調の日本に、アメリカから援助物資として大量の小麦と砂糖などが支給され、栄養指導・学校給食などへ欧米食文化に侵される事になったと言えそうだ。

 畑作の小麦と違って、米は水田で毎年安定に生育される優れた穀物だそうです。

 米といえばデンプン(炭水化物)が胚乳の部分を占めますが、周囲の糠(ぬか)や胚芽には日本人の健康を支えて来たビタミンやミネラルなどの栄養素を豊富に含んでいます。最近では100%精米した精白米が主流になっています。厚生労働省と農林水産省による食事バランスによると、ごはんやパンや麺類などの主食は炭水化物で、ビタミンやミネラルは野菜などの副菜で摂るように扱われています。
 玄米を食べればビタミン補給されるので、野菜の供給も少なくて済んで自給できるのに、勿体ない話です。
 貧しかった戦前の日本では、分搗きの胚芽米や玄米が食べられていたので、大量に食べる主食からビタミンやミネラルも大量に摂れていたのでしょう。
 江戸時代末期に富豪が白米を食べ出した頃に、脚気が多発したと言う有名な史実があります。日本人の健康がいかに米糠の栄養で支えられていたかが伺えます。日本の栄養学の歴史をウィキペディアで見ると、主食論争として玄米の栄養が重要視されていたようです。
 ナチス・ドイツのヒトラーは、国民の健康の為に全粒パンを義務付けたという史実を紹介する書籍を見つけました。

 今、日本ではお菓子や給食などが、白砂糖や食パンや白米などの血糖を高める食材に依存し過ぎている問題が指摘されだしています。
 特に白砂糖を食べると血糖がすぐに過度に高まる(高GI値)ので、インシュリンが大量に分泌されます。すると一気に吸収されると血糖値がアンダーシュートして低血糖に陥ってしまうようです。すると今度はアドレナリンを分泌して平常値に戻す反応に続くそうです。砂糖中心の現代の食によって、甘い物の依存症になったり、アメリカで「シュガーショック」と呼ばれるすぐに切れる精神状態を作ってしまっていると警告されています。特集「砂糖」で紹介されています。
 また砂糖の中でも甜菜(てんさい;ビート)糖なら血糖の上昇が遅い(低GI値)そうです。体を温める砂糖「てんさい糖」の話で紹介されています。

 これより米食への回帰と共に、精白米からの玄米への食の回帰をご提案したいと思います。

玄米に含まれる主な成分と特徴(玄米の話より)

ビタミンB1
  炭水化物(糖質)の代謝と関係が深く、消化吸収を助けるので、主食として炭水化物を多くとる日本人には特に大切なビタミンです。不足すると、脚気、眠く疲れやすい、胃腸が弱る、便秘、不眠症、神経質。
  ※白米・白パン・うどん・砂糖・いも類を沢山食べる日本人は不足しやすい。
ビタミンB2
  成長を促進。不足すると、口角炎、舌炎、白内障。ビタミンB1と共にあるのでビタミンB1をとっていれば心配ない。
ビタミンB6
  脳細胞の賦活作用を助けるので頭の働きには大切。不足すると筋肉緊張低下、アレルギーじんましん、しもやけ。
ビタミンB12
  貧血防止ビタミン。腸が丈夫な人は腸がつくる。
ビタミンE
  若返りと妊娠・出産に関係するビタミン。ビタミンAを守り、脂肪の酸化防止に役立つ、酸化すると血液が汚れ肝臓が疲れ、皮膚が黒くなる。
ミネラル
  骨や歯をつくる。血液や体液の中にあって中性に保ったり、神経の作用に関係している。
その他 ガンマーオリザノール、イノシトール、フイチン酸など

 そこで飽食の時代ですが、敢えて玄米か胚芽米にされる事をお勧めします。

 問題は玄米胚芽米には有害性(アク)が有る事です。とか胚芽には、虫に食われまいとしてを持たせています。
 玄米にもコクゾウ虫が付くそうですが、玄米を食べるのではなく卵を産み付ける害のようです。玄米を食べる虫はいないので、何千年も前の稲の種子が発見され、栽培してみたら芽が出たというニュースもありました。
 この有害性に対して敏感な人は、玄米は「まずい」とか「嫌い」と感じたり、「腹を壊す」とかアレルギーを起こすなどの症状が出てしまうのです。(小麦などにも有害性があり、同じです。)

 しかし甚深ミミョウがあれば糠と胚芽の毒性が消えて無害になりますので、美味しく感じられ、しかも体に異常を起こす事なく食べ続ける事ができると思います。

 胚芽米より玄米の方が糠が残っているので、栄養価は高いと言えます。しかし玄米の炊き方は胚芽米より面倒なのと、繊維質なので一層よく噛む必要があります。栄養価はやや低くなりますが、炊きやすさを取るなら胚芽米でも良いと言えます。


 我が家では発芽玄米を食べています。発芽玄米も店頭に売っていますが、玄米に比べると2倍の価格をしています。このコスト差は、玄米を発芽させて乾燥させる手間のようです。しかし発芽玄米は自宅でも簡単に玄米から作る事ができるので、我が家では安価な玄米を買って、毎日発芽玄米にして食べています。玄米は確かに「生きているのだ!」と実感しています。



●我が家の発芽玄米作り;3合の玄米をよく洗い、水に浸します。

条件1、浸す時間;発芽玄米にするには24時間浸す必要があります。
    約12時間後に一部に発芽が起こり、24時間で100%が発芽します。
    (玄米として炊くのなら、12時間で充分です。)

条件2、設定温度;約40℃に保つ必要があります。
    (東芝製の保温トレイHW-91では、夏でも可変電圧調整器TMC-201W(C)の設定を最小値に設定すればほぼ40℃に維持する事ができています。冬に向けて40℃を維持するには、寒くなるにつれて調整器の出力を高めて行く必要があります。
 保温トレイは90Wに対して、調整器の容量の最大200Wあります。
 調整器の容量に対する保温トレイの負荷は充分余裕がありますので、調整器の出力を最大の100Vにしても、過負荷で故障する心配はありません。)

条件3、水の交換;12時間後から発芽が始まると、水面に泡が出て臭いが湧いて汚れてきます。
    約4時間間隔で軽く洗浄して水を交換する必要があります。

●炊き方;24時間経って発芽玄米になった米を、圧力鍋で炊きます。
    水の量 米の量の1.1倍。3cm径で3cm長の備長炭を入れて炊く。加熱時間 20分


 日本人の体に合った玄米中心の食生活に戻すと、甚深ミミョウで玄米の無害化との相乗効果で、一段と体調が改善する事でしょう。勿論、玄米食だけでは味気ないので、誕生日などのハレの日には美味しい白米で、すき焼きなどを腹一杯食べるのもいいと思います。参考にして下さい。

※ 今やアメリカからの世界食料戦略として、除虫・耐除草効果を持つ有害な遺伝子組み換え穀物が世界中に拡散されつつあります。甚深ミミョウはこの害も無害化します。

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