噛み合わせ不良


 頭蓋骨のゆがみは、出産時に誰でも多少発生します。
 原因は母胎が妊娠時に後述の食毒などの被害を被り続ける事です。胎児も食毒被害に対抗する為に全身を固縮させて防衛姿勢を採る際に、頭蓋骨も縮小させるので"ゆがみ"が発生してしまうのです。
 頭蓋骨がゆがむ際に左右間に固縮のしかたに差が生じると、両顎の骨(下顎骨)を支える顎関節の位置関係にも左右差が生じて、結果的に上顎と下顎の向かい合わせが不自然になり、噛み合わせ異常を誘発するのです。
 またこのような顎関節の不自然な運動は、歯を栄養する神経をも伝達を乱すので、幼少期に虫歯を作りやすくしてしまいます。歯痛の発生や虫歯診断によって,一本でも歯の咬合面を削ってアマルガムや金属を詰めてしまうと、その歯の高さや咬合面の天然の溝パターンが不自然になってしまい,噛み合わせが一層悪くなってしまうことになります。
 こうなると他の歯も悪くなって、治療した歯が増えることによって一層噛み合わせが悪くなるという悪循環に陥ってしまいます。そして口を開ける時、顎関節の動きが左右非対称であることからゴキゴキ音がしたり、顎関節に痛みが起きて口が充分開けられなくなる障害、即ち顎関節症に発展してしまいます。
 最終的には次々に抜歯せざるをえない状況に至ってしまいます。
 並行して頭蓋骨のゆがみも一層大きくなるので、ゆがんだ頭を支える脊柱もゆがませてアンパランスを取ろうとしますので、全身の骨格にもゆがみを誘発してしまいます。

 当院での頭蓋骨矯正を受けながら、衣食住の害毒の低減を図って戴くと、頭蓋骨が膨大して本来のサイズや形に回復しようとします。その際に顎関節の左右の位置関係も正常に戻り、左右の上顎骨も膨大し本来の柔軟さを回復することによって、下顎との噛み合わせも自然に改善してくるものです。

 しかし不幸にも過去に治療を受けた歯の中に、被せられた金属冠(クラウンやアマルガム)が異常に高い歯があると、上顎骨の柔軟さでは吸収できず、その歯の歯髄の根である三叉神経の長期過敏状態を自力では解除できないことになります。この高い歯による三叉神経の過敏状態は、その歯と同じ側の運動神経や知覚神経にも影響して、体の右か左の半身の筋肉全てを脱力させてしまう現象を起こすことがよくあります。
 上左の女性の姿を指テストすると、右半身を見ても陰性ですが、左半身を見ると指の力が抜ける陽性反応が感じ取れます。つまり左半身の自律神経が異常であることが分かります。
 これにより脱力側の関節が緩んで関節障害や運動能力の低下を起こす他に、血管の血行障害や知覚過敏で腕や足などに激痛を引き起こす場合があります。この種の痛みは鎮痛剤しか効かず、鎮める方法は高い金属冠の歯を微妙に削ることだけなのです。


 当院では先ず頭蓋骨を矯正して左右の形を対称にさせて縫合の可動性を付けます。噛み合わせに関係する上顎骨と下顎骨の位置関係や可動性はこれで改善しだします。
 特に上顎骨は柔軟なので、下顎の歯列に対して、上顎の歯列が旨く噛み合わさるように、上顎骨の歯の根本が微妙に変形してくれるものです。

 矯正の結果、噛み合わせは正常になったかを指テストによってチェック致します。以前の歯科治療で詰められて補綴物(ほていぶつ)が、削り不足で高過ぎるために神経過敏症を起こしてはいないか、その有無を診断し、もし存在することが分かれば、その歯の位置を特定することができます。
 そして紹介状をもって近所の歯科医院に即行って戴き、その歯の金属を削ってもらいます。終わるとまた戻って当院で削りが充分であるか、神経過敏が治癒したかどうかを再チェックします。これにより特定の歯で生じている三叉神経亢進状態を確実に治めることができます。頭蓋骨の形もこれでバランス良い形で維持できるようになった筈です。

 その上に衣食住の環境害対策が図られて、全身の自律神経作用が正常化すれば、諸症状も自然に消退してきます。


頭蓋骨矯正へ